無病息災を象徴する、真っ白の法衣が人々の心をつかんだ

「真言宗御室派・総本山仁和寺」(京都市右京区)の国宝・金堂をバックに、バイオリンで『情熱大陸』を奏でる僧侶の動画にネット民が熱狂している。4月4日にツイッターに動画がアップされて瞬時に話題を呼び、14日には500万回以上再生されている。

この『バイオリン僧侶』は、仁和寺が総本山である真言宗御室派の本山布教師をつとめるお坊さんで、この日は祈祷と法話の一環として得意の演奏を披露した。古来より祈りの寺である仁和寺は、新型コロナウィルスの終息祈願のため、毎朝の勤行に加えて、毎日11時と14時にお勤めをおこなっている。僧侶はこの法会の後、法話とバイオリンの演奏で布教。外出自粛による人々のストレスを和らげたい、と仁和寺が動画をアップした。

実はこのバイオリン法話、昨年4月の「桜布教」でもおこなわれていた。なのに今年、激しく注目されたのはなぜなのか? 外出自粛でいつもよりネットに注目が集まっていたこともあるが、動画を見た人が感動したのは、音楽だけでなく僧侶が演奏しながらなびかせる、真っ白な法衣のまぶしさ、美しさもあった。この衣の白は「息災」つまり、仏の力で災いや病を消し去ることを象徴する色だという。憂うつな毎日を過ごす人々に、耳からだけでなく、目からもお寺の祈りが響いて、心が元気づけられ癒やされたに違いない。

このバイオリン僧侶に会いたい! と思う方も多いと思われるが、仁和寺にお勤めの僧侶ではなく、ふだんは御室派のお寺にお勤めされており、お名前などは非公表。バイオリン法話は、時折おこなっておられるとのことなので、ご縁があったらお目にかかれるはずだ。

仁和寺は、山内に重要文化財の観音堂や五重塔などもある、京都きっての名刹。例年、名物である「御室桜」の時期は拝観者でにぎわうが、今は拝観者が少なく、外出自粛している人のためにSNSで桜の様子を発信している。

祈りのマスクを、参拝者に無料配布 終息祈願勤行、SNS配信、と「お寺にできることを」にとりくむ仁和寺では、新型コロナウイルスの感染が広がった3月から、「マスク着用意識を高めるため」紙製の「覆面」を御殿と霊宝館で配布している。伝統的な宗教行事や儀式で用いるのもので、内側には病気平癒のご利益のある薬師如来様の梵字が押印されている。

888年に創建されて以来、仁和寺は、天皇や皇族の病気平癒祈願をおこなってきた。衆生の病苦を救うとされる薬師如来のお力で、日々忍び寄る不安や重圧から、折れそうな心を守りたい。

 

引用元:Lmaga.jp
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200414-00110709-lmaga-life