“住民から水を掛けられる花婿たち”
住吉神社(沼津市江浦)で1月2日、伝統行事「水祝儀」が執り行われた。
同地区で江戸時代から古く伝わる伝統行事で、静岡県の無形民俗文化財に指定されているもの。
前年までに同地区で結婚した花婿とその後見人である添婿(そえむこ)が神社に参拝し、地元青年会や自治会の役員と共に御神酒を酌み交わし、祭礼歌舞(さいれいかぶ)という踊りを踊る。
踊り終わった花婿と添婿は本殿の前で樽に入った水を浴び、一人前になったと周囲に認められる。
この日は、それぞれ深編笠を被った3人の花婿が儀式に出席し、お面や長じゅばんを着た地域住民たちと一緒に祭礼歌舞を踊り、場の雰囲気を盛り上げた。
その後4つの木だるいっぱいに入った水を階段の下で浴び、3人の男性は晴れて一人前として認められた。
花婿として参加した同地区在住の星智樹さんは「町内会から誘われ気軽に参加したが、こんなに大きな行事だとは思わなかった」と話しながらも、感想については「水をかぶることによって身が引き締まり、とても良い体験ができた」と話す。
江浦伝統文化保存会の伊海会長は「近年は住民の減少により住民による伝統の継承が難しくなってきたが、出身者などの協力により伝統文化が続いている。
昔は多くあったといわれてるが、現在は国内でも数少ないと聞く。今後はこの伝統を大事に守っていきたい」と話す。
引用元:みんなの経済新聞ネットワーク
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200106-00000049-minkei-l22