弥彦神社の幣殿に飾られた「三光之飾」。左から星、日、月を表している

越後一宮・弥彦神社(新潟県西蒲原郡弥彦村)で、古くから明治初期にかけて同神社に飾られていた正月飾り「三光之飾(さんこうのかざり)」が約150年ぶりに復活、公開された。

天皇陛下が即位し最初の正月を迎えたお祝いに復活計画がスタート。

同神社は「正月を祝う日本の慣習に親しみを持ってほしい」としている。

弥彦神社によると、三光之飾は日・月・星の三つの「光」を表した正月飾りの一種。各高さ約110センチ、幅約45センチ。

丸いのし餅や組み合わされた角形の餅の上に、松の枝葉や梅の花のほか、勝ち栗や昆布などのめでたい食べ物が載る。

日・月・星は中世、近世を通じて信仰を集め、弥彦神社も影響を受けた「吉田神道」で重要視されていたという。

神社に残された絵巻物などによると、同神社では大みそかから1月8日まで、拝殿の奥にあるご神前の「大床(おおゆか)」に三光之飾が置かれていた。

この習わしは遅くとも江戸時代初期から続けられていたが、1869(明治2)~76(同9)年の間に廃絶した。

明治政府が神仏分離を進め、三光之飾も仏教関連品とみなされたようだ。

長年途絶えていたが、宮司の渡部吉信さん(62)が上皇陛下の生前退位が報じられたのを受け「即位されてから最初に迎える正月を特別なもので祝いたい」と復活を決定。

昨年2、3月ごろから神社に残る古文書を改めて読み解いた。もち米や栗などは弥彦村や隣接する新潟市西蒲区などできる限り地元のものでそろえ、漆で塗られた台座は特注した。

同神社権祢宜(ねぎ)の高橋良直さん(36)は「現代では門松や鏡餅などを飾らない家庭も増えているが、それぞれの飾りには家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)といった大切な意味がある。

そうした意味に気付くきっかけになればいい」と期待を込めた。

母と訪れた燕市の30代女性は「150年前のものがよみがえるなんてすごい。飾りを見られて、来年も良い年になりそう」と話した。

飾りは31日夕方まで初詣客が入れる拝殿の奥にある祝詞舎(のりとしゃ)大床に設置。

元日から8日までは拝殿横の祈檮(きとう)殿に移す。

 

引用元:毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191231-00000028-mai-soci