戸を全開した釈迦堂で「屋外法要」について説明する菅原好規住職

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化した3月以降、仏教界は「3密」を避けるため、法要や法話を取りやめ、府内の多くの寺院では法要などをインターネットで動画配信する動きなどが活発化している。

そんな中、浄土宗寺院、浄福寺(京都市上京区)の菅原好規住職(63)は檀家(だんか)の月参り法要などを屋外で営むなど、対面でのつながりを維持しようと模索している。

1000年以上の歴史のある浄福寺は、毎月出向く月参りの檀家が約50軒ある。コロナ禍以降は長時間の室内での読経が不安視されたこともあり、約3分の2がキャンセルになった。そのため、菅原住職はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で「どうしたものか」と、僧侶同士で情報を交換するなどしていた。

そんな4月下旬、「(浄土宗宗祖の)法然上人の時代も、僧侶は野外で布教していたのでは」と思い至った。

これまで4、5軒の檀家の庭や玄関、駐車場などで読経したところ、感染リスクが減らせることから、おおむね好評という。

菅原住職は「お盆の棚経参り、その後の彼岸会もしだいに近づいてくるが『コロナ禍が収まるまではこれでいいのかな』と思う」と話す。

寺での法事も釈迦堂の戸を全開にし、それでも不安な場合は縁側に着席してもらい、営むようにした。

住職と檀家が話す場所も、堂のテラスにする対応をとった。こうした方針をまとめたチラシを作製して現在、檀家などに配布している。

「歴史的に京都は何回も疫病が流行し、僧侶は体を張って人々を守り、安寧を願ってきた。

原点を重視しながら時代に合わせて勤め、今の状態が2年間続いてもやっていける態勢を考えたい」。菅原住職は話した。

 

引用元:毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200507-00000023-mai-soci