宮毘羅大将がデザインされた大善寺の子年の通年御朱印
干支(えと)の1番目である子(ね)年を迎えたのを機に、山梨県甲州市勝沼町の大善寺では元日から、干支にちなんだ通年御朱印の授与を始めた。
大善寺には本尊の薬師如来像の両脇に十二神将像(国指定重要文化財)が並ぶ。
十二神将は薬師如来を守護する12の武神で、それぞれに干支が割り当てられている。
寺によって違うが、大善寺の場合、子年の十二神将は「宮毘羅(くびら)大将」で、今年の御朱印のデザインとなった。
来年の丑(うし)年は「伐折羅(ばさら)大将」、再来年の寅(とら)年は「迷企羅(めきら)大将」…と続き、令和13年の亥(い)年に「毘羯羅(びから)大将」でシリーズが一回りする。
井上哲秀住職の長女で御朱印を担当する喜巳子さん(43)は「干支の御朱印を受けに、年に1度は大善寺にお参りしようと思っていただければうれしい」と期待する。
年配者にとっては、十二支の御朱印がそろうまでは元気でいようという励みにもなりそうだ。
「私も負けずに12年間頑張ります」と喜巳子さん。
大善寺は「ぶどう寺」として知られる。
奈良時代の僧、行基が近くの渓谷で修行していたところ、ブドウを持った薬師如来が現れたのが寺の起源とされる。
甲州ブドウの発祥がここだという説もある。
令和初日の昨年5月1日限定でブドウの絵柄の御朱印を授与するとホームページに掲載したところ、当日に参拝者が殺到。
中央道勝沼インターチェンジまで約1・5キロの大渋滞となった。
「駐在さんが血相変えてやってきて、『何のイベントですか!』って聞くので、『限定御朱印です』と答えるしかありませんでした」と喜巳子さんは振り返る。
混乱を避けるため当分続けると周知して、最終的には年内いっぱい授与した。
「それを教訓に、干支の御朱印は元日限定にせず、1年間にしました」と苦笑する。
境内ではブドウを栽培し、ワインも醸造している。「自家製ブドウ酒」を卒業して、ワインとしての品質を向上させるが今年の目標だという。
引用元:産経新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200119-00000510-san-l19