出雲大社の正式な参拝方法とは? 旅のプロが教える出雲最強プラン(2)

 出雲大社をはじめ神話の舞台となった5つの神社をめぐり、良縁を神だのみ。

 “美人の湯”と呼ばれる玉造温泉や湯の川温泉にどっぷり浸かり、美肌県グランプリ1位の実力にあやかる。

【画像】島根の秘島「隠岐4島」を巡る 海も山も神秘的な絶景ばかり!

出雲路の恩恵をたっぷりいただく、女子のしあわせ満開3日間コースをご案内!

出雲大社の神楽殿の注連縄(しめなわ)は、日本最大級。

【DAY2】出雲大社で良縁祈願 神話の世界をそぞろ歩き

 出雲大社をはじめ、神代の昔に神々が繰り広げたドラマの舞台をめぐる1日。

 神話の世界が、ぐっとリアルに、身近に感じられるはず。

美容に効きそうなグルメ体験も抜かりなし!

数々の神話の舞台でもある稲佐の浜。

9:20 国譲り、国引きの神話で知られる稲佐の浜を散歩

 出雲大社の西約1キロに位置する稲佐の浜。鳥居を乗せた巨岩、弁天島が目の前に鎮座する、のどかな浜辺だ。

 天照大神(あまてらすおおみかみ)の使者としてやってきた建御雷神(たけみかづきのかみ)が、出雲の国を治める大国主大命(おおくにぬしのおおかみ)に、「国を譲ってほしい」と談判した場所とされる。これが、あの出雲大社の建立のきっかけとなる「国譲りの神話」だ。

また、稲佐の浜は「出雲の国をもっと大きくしよう」と、新羅から土地をひっぱってきたという「国引きの神話」の舞台でもある。

出雲といえば、毎年旧暦の10月に八百万の神が縁結びについて会議(神議[かむはかり])に集まる神在月が有名。その際、神々が上陸するのも、こちらの浜。いわば、出雲の玄関口だ。

ここ稲佐の浜の砂は、出雲大社の本殿北側にある素鵞社(そがのやしろ)へ持っていき、床下の砂と交換すると、それが霊験あらたかな神の砂のお守りとなる。

浜の砂はただの砂だが、社の床下の砂と交換することで、家内安全のご利益が得られる。ただし、砂の交換は毎年続ける気構えで行いたい。

稲佐の浜

所在地 島根県出雲市大社町杵築北稲佐電話番号 0853-53-2112(出雲観光協会)https://www.izumo-kankou.gr.jp/213

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本殿近くに駐車場はあるけれど、せっかくなら大鳥居から参拝をスタート。

10:15 旅のハイライト、良縁願って出雲大社へ

 幸せを運ぶだいこくさまや『因幡の白兎』の神話でおなじみの、大国主大神をご祭神とする出雲大社。

 「国譲りの神話」によると、天照大神が自分の子孫に出雲国を譲ってほしいと大国主大神に交渉。その申し出を受け入れる代わりに大国主大神があげた条件が、天照大神の宮殿と同等の壮大さを誇る、出雲大社の造営だった。

話はまとまって、大国主大神は目に見えない世界を司ることとなり、そこに働く“結び”の力で人々を幸福に導いたという。

出雲大社を正式に参拝するなら、正門の勢溜(せいだまり)の大鳥居をくぐることから始めたい。

「日本の名松100選」に選ばれた、立派な松並木の参道は三本の道が走るが、中央は神様のためのもので、そこは外して両端を歩く。手水舎で清めて、いよいよ神前へ。

神様に最も近づける本殿の八足門の前に立つと、身も心もきゅっと引き締まる。門の向こうには高さ24メートルもの大社造の屋根の、威風堂々とした本殿がそびえている。

目を閉じて、二礼、四拍手、一礼。この参拝の作法は、出雲大社独特のものだ。

本殿の背後に回ると、大国主大神の父である須佐之男命(すさのおのみこと)を祀る素鵞社がある。ここの床下の砂と稲佐の浜でいただいた砂を交換した(砂のお守り)。

さらに西側に回り、稲佐の浜の方角の西を向いているご神体を思い浮かべながら、参拝する(実は南に向いた本殿にお参りしても、ご神体は横を向いた状態)。

そして日本最大級の注連縄(しめなわ)が有名な神楽殿へ。長さ13.6メートル、重さ5.2トンもの注連縄はのけぞってしまうほどの迫力で、同時に人間のちっぽけさを思い知らされる。ちなみに一般的な注連縄とは異なり、左右逆巻きになっている。

参拝の記念に……と、お守りを選んでいたところ、平成の大遷宮を記念した「蘇守」を発見。これは60年に一度の記念のお守りだとか。これこそ、ご縁かも。

出雲大社

所在地 島根県出雲市大社町杵築東195電話番号 0853-53-3100http://www.izumooyashiro.or.jp/

カラダに嬉しい薬膳料理や天然うなぎ、そして大和しじみの炊き込みご飯。

12:10 天然うなぎや 巨大しじみも楽しめる薬膳ランチ

 大正13年創業の老舗料亭「ひがしや」。

 15年ほど前からスタートした「薬膳ランチ」(要予約、ひとり1,980円で2名から)は、食材がもつ力を引き出した、昔ながらの日本料理が楽しめる。

店主の小林さんが国際薬膳調理師の資格を取得し、四季折々のメニューを考案。小鉢や皿、ひとつひとつに旬の味わいがあり、目に楽しく、カラダにやさしい。

加えて、名物の天然うなぎの焼き物や、神西湖産(宍道湖産よりもサイズが大きい)の巨大な大和しじみの炊き込みご飯も、滋味深い。しかも、うなぎとしじみは仕入れるのではなく、自ら漁に出て獲ってくるというから驚きだ。

天然うなぎ専門店 ひがしや

所在地 島根県出雲市神西沖町2011-2営業時間 11:30~13:30、17:00~21:00(L.O.19:30)https://higashiya-unagi.com/

「夕陽百選」に選ばれた道の駅。

13:30 眺めのいい道の駅で 地元B級グルメ

 キララビーチに面した、ヨーロッパ調の建物が印象的な「道の駅 キララ多岐」。

 ドライブの途中に一息つくにも、地元の特産品を見繕うにもちょうどいい。しかもココ、「夕陽百選」に選ばれたサンセットの名所でもある。

フードコートの名物は「海鮮たこ焼き」

具材はたこ、えび、ホタテの3種類。外はカリッ、中はトロッ、そして海の幸が口いっぱいに! 人気の「地産 いちじくソフトクリーム」も甘さ控えめ、種のつぶつぶがクセになる。

天気のいい日はテラス席で、海を眺めながら、いただきたい。

道の駅 キララ多伎

所在地 島根県出雲市多伎町多岐135-1電話番号 0853-86-9080営業時間 9:30~18:00(フードコート)、9:00~18:30(特産コーナー)、休憩ホールなどは24時間営業http://www.kirara-taki.co.jp/kirara-taki/

鮮やかな朱色の正殿が松林の緑に映える。

16:00 日本の夜を守る神社で 厄除け祈願!

 島根半島の西端に位置する日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)。下の宮「日沉宮(ひしずみのみや)」と上の宮「神の宮(かんのみや)」、上下の2つの神社を総称して「日御碕神社」と呼ぶ。

 楼門の正面にある下の宮の祭神は天照大神。日が昇る東にある伊勢神宮が日本の昼を守り、日が沈む西にある日御碕神社が夜を守る、という神勅がこの社のはじまりだ。

一方、楼門の右手から少し上ったところにある上の宮は天照大神の弟、須佐之男命が祭神。日本神話において最も有名な二柱の神がここに祀られている。ご利益は厄除けと縁結び。

稲佐の浜から日御碕灯台へ続く、日御碕街道の道路脇からは、眼下に権現造りの二社が見下ろせる。

松林の中に映える朱色の社殿、その先に日本海が広がり、まるで一幅の絵画のように美しい眺めだ。

日御碕神社

所在地 島根県出雲市大社町日御碕455電話番号 0853-54-5261https://www.izumo-kankou.gr.jp/678

夕映えに染まる日本一背高のっぽな灯台。100年以上、夜の海を照らし続けている。

16:40 日本一の高さを誇る灯台のふもとで サンセットを

 日御碕神社から徒歩約15分にある出雲日御碕灯台(いずもひのみさきとうだい)。1903年に完成し、今なお現役で使われている。

 灯台自体は43.65メートルだが、海面から灯台のてっぺんまでは63.3メートルと、日本一の高さ。すくっと空にそびえる姿は、潔いほど真っ白で、見ているだけで気持ちがいい。

残念ながら訪れた日は中に入れなかったが、163段のらせん階段を上ると、視界爽快の展望台と展示室がある(展望台は入場料200円)。そこからの眺めは、島根半島をすみずみまで見渡せる絶景だとか。

また、この灯台は国際航路標識協会(IALA)による「世界各国の歴史的に特に重要な灯台100選」、通称「世界灯台100選」に選ばれた日本の5つの灯台のうちのひとつ。国の登録有形文化財でもある。

夕暮れが近づいたら、この灯台へ。

階段で展望台まで登らずとも、ふもとからでも夕映えに染まる変化に富んだ海岸線と日本海を眺められる。日本の夜を守る神社のお参りとあわせて、夜の始まりをこの岬で迎えたい。

出雲日御碕灯台

所在地 島根県出雲市大社町日御碕1478電話番号 0853-54-5341営業時間 9:00~16:30https://www.izumo-kankou.gr.jp/677

客室数は100。一人旅でも気軽に利用できる雰囲気。

18:00 女子旅におすすめの 和モダン宿へ

 出雲大社まで徒歩10分。全館が畳敷き(廊下も)の、明るくスタイリッシュなホテル「お宿 月夜のうさぎ」。

 館内のあちこちに『因幡の白兎』のモチーフがちりばめられ、好みの浴衣をチョイスできるなど、チェックインからアウトまで、女子のツボを押さえたサービスが目白押しだ。

畳敷きの客室はツインベッドが基本スタイル。窓辺にデイベッドを置くデラックスやトリプル、2台のベッドを2組並べた4名用、スイートなど、客室タイプが多彩だ。枕も低反発やそば殻など、数種類から選べるのもポイント。

レストラン「花うさぎ」は、ライブ感溢れるビュッフェ。ディナーは、目の前で天ぷらを揚げ、寿司を握り、鉄板焼きを火にかける。おまけに、全長約180センチもの大船盛がデーンと鎮座。

もちろん、洋食のバラエティも豊富だ。そして小腹が空いた夜には、夜鳴きそばのサービスも。

各部屋にも浴室はあるけれど、温泉ホテルの醍醐味は大浴場。寝湯スタイルの湯舟から、露天に立ち湯、サウナなど、湯殿めぐりが楽しい。

さらに5つの貸し切り風呂は炭酸泉や季節の変わり湯など、趣向が凝らされている上、空いていれば、いつでも何度でも利用できる。湯上りには無料のアイスクリームの用意も。

お宿 月夜のうさぎ

所在地 島根県出雲市大社町修理免字本郷1443-1電話番号 0853-53-8877https://www.hotespa.net/hotels/izumo/usagi/取材協力:島根県観光振興課しまね観光ナビhttps://www.kankou-shimane.com/

 

引用元:CREA WEB
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200403-10025743-creaweb-life&p=3

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