仮遷座のためご神体を社殿から運び出す神職や氏子ら=熊本市西区
熊本地震で被災した金峰山神社(熊本市西区)の社殿の建て替え工事が3月から始まるのを前に、祭神のご神体が22日夜、境内の仮本殿に移された。
社殿を解体して同じ場所に再建する計画で、2022年春までの完成を目指している。
金峰山頂上にある同神社は平安時代の832年、淳和天皇が奈良の金峯山蔵王権現を迎えて祭ったことが始まりとされる。
現在の祭神は安閑天皇と、山の守り神といわれる金山毘古[ひこ]、金山毘売[ひめ]。
解体する社殿は木造で1948年の建築。熊本地震では本殿が北側に約30センチずれ、拝殿の柱が折れるなどした。
建て替えには1億円ほど必要で、寄付金や氏子らによる積み立て金などを充てる。
22日は日没後、神職や氏子ら17人が同神社に集まり、ご神体を仮本殿に移すための仮遷座の儀式を実施。
井上宣道宮司(81)や氏子が各ご神体を大切に抱え、本殿から社務所を改装した仮本殿に運んだ。
氏子らによると、仮遷座は現在の社殿が建てられたとき以来。
総代の清田和俊さん(74)は「登山客など多くの人に親しまれている神社なので、無事にご神体を移せてひと安心。
新しい社殿の完成が待ち遠しい」と話した。
引用元:熊本日日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200226-00000003-kumanichi-l43