大愚和尚付き合ってはいけない「4種類の人」とは誰か

フォロワー18万人超! 仏教の視点をもって、国内外の方々から寄せられた「人間関係」「仕事」「恋愛」「健康」などの相談に応える YouTube チャンネル「大愚和尚の一問一答」が人気爆発。

「実際にお寺に行かなくてもスマホで説法が聞ける」と話題になっています。

その大愚和尚はじめての本、『苦しみの手放し方』が、2月19日配本になります。
大愚和尚は、多くのアドバイスをする中で、「苦しみには共通したパターンがある」「多くの人がウソや偽りを離れて、本当の自分をさらけ出したいと願っている」「苦しみを吐き出して可視化することによって、人は少し苦しみを手放すことができる」ということに気づいたといいます。

そんな和尚の経験をもとに、この連載では『苦しみの手放し方』から、仕事、お金、人間関係、病気、恋愛、子育てなど、どんな苦しみも手放せて、人生をもっと楽に生きることができるようなヒントになる話をご紹介していきます。

● 遠ざけるべき「4種類の敵」と 交流すべき「4種類の友人」

 人間は、必ず、他人の影響を受けています。
だからこそ、「誰と付き合うか」が重要です。
お釈迦様は、「次の4種類の人は敵であって、友に似たものにすぎない、と知るべきである」と述べ、「危険な道を避けるように、敵を遠く避けなさい」と教えています。

 「4種類の敵」とは、
①何ものでも取っていく人
● 人に与えるときは少ないのに、自分が受け取るときは、できるだけ多く得ようとする人
● 自分の利益のみを追求する人
②言葉だけの人
●「あのときは、ああしてあげた」と、過去のことを恩に着せて友情を装う人
●「今度、こうしてあげるから」と、未来のことに関して友情を装う人
● なすべきことが迫ってくると、「都合が悪い」と言い出す人
③甘言を語る人(甘言:口当たりのよい言葉)
● 目の前ではお世辞を言い、裏では陰口をたたく人
● うわべだけのうまい言葉を語って、中身がともなっていない人
④遊蕩の仲間(遊蕩:ギャンブル、お酒などに溺れること)
● 飲酒、ギャンブルに明け暮れている人のことです。

20代の女性、S子さんから、「幼馴染みのE子さんとの付き合い方で悩んでいる」という相談をいただきました。
E子さんから、「私の会社の商品を買ってほしい」と勧誘されたり、「お金を貸してほしい」と頼まれるようになり、S子さんは、彼女を遠ざけるようになりました。
けれど反面、「幼馴染みなのに、友だち関係をリセットするのは、薄情ではないか」と悩んでいたのです。
S子さんにとって、今のE子さんは、「友に似たもの」にすぎないと私は思います。
だとすれば、仮にE子さんを怒らせる結果になったとしても、「遠ざける」のが正しい道です。「間違っている」「不快だ」と思いながらも引き受けてしまうと、相手に巻き込まれ、自分が翻弄されてしまいます。

人間は、必ず、他人の影響を受けています。
だからこそ、「誰と付き合うか」が重要です。
お釈迦様は、「次の4種類の人は敵であって、友に似たものにすぎない、と知るべきである」と述べ、「危険な道を避けるように、敵を遠く避けなさい」と教えています。

一方で、お釈迦様は、「次の4種類の友人は、心のこもった友であると知るべきである」 と述べています。
「4種類の友人」とは、
①助けてくれる友
● 元気がないときに、守ってくれる人
● 正常な判断ができなくなったときに、正しい行動に向かわせる人
②苦しいときも楽しいときも一様に友である人
● 窮地に陥っているときに、見捨てない人
● 辛いときにも一緒にいてくれる人
③自分のためを思って話してくれる友
● 悪い道に入らないように忠告したり、大切な情報を教えてくれる人
④同情してくれる友
● 落ち目になったときに心配してくれ、上り調子のときには一緒に喜んでくれる人
● 人から悪口を言われたときに、弁護してくれる人

お釈迦様は、このような「4種類の友人」こそ「親友」であると説き、「真心を持って交流しなさい」と説いています。

心が弱っているとき、心が欲しているとき、心が憤っているときには、悪友が寄って来やすいものです。
人間関係の苦しみを手放すには、「どのような人と付き合い、どのような人と付き合わないか」の基準を持つこと。
その基準となるのが、お釈迦様の教えにある「4種類の敵」と「4種類の友人」なのです。

(本原稿は、大愚元勝著『苦しみの手放し方』からの抜粋です)

 大愚元勝(たいぐ・げんしょう)

 佛心宗 大叢山福厳寺住職。(株)慈光マネジメント代表取締役。慈光グループ会長
僧名「大愚」は、大バカ者=何にもとらわれない自由な境地に達した者の意。駒澤大学、曹洞宗大本山總待寺を経て、愛知学院大学大学院にて文学修士を取得。僧侶、事業家、作家・講演家、セラピスト、空手家と5つの顔を持ち、「僧にあらず俗にあらず」を体現する異色の僧侶。愛知県小牧市に540年の歴史を誇る禅寺、福厳寺の弟子として育つ。3歳で経を習い、5歳で葬儀デビュー、10歳で僧籍を取得するも、厳しい師匠や堅苦しいしきたり、「お寺の子」と噂される重圧に反発して寺を飛び出す。32歳で起業。慈悲心を具現化したいと、複数の事業を立ち上げて軌道に乗せる。社員教育は人間教育であることを実感し、40歳を目前に寺に戻ることを決意。事業を後進に引き継ぎ、インドから日本に到るまでの仏教伝道ルートをはじめとする世界23ヵ国を遊行し、現代における寺や僧侶のあり方を問う。平成27年に福厳寺31代住職に就任。令和元年には、仏教の本質に立ち返って「慈悲心、知恵、仏性を育む」ことを宗旨とする佛心宗を興し、従来の慣習や常識にとらわれない、会員制寺院として新たなスタートを切る。現在は、住職としての職務のほか、内弟子僧侶の育成、インターネットを通じて「仏教の本質と実生活への応用」を学ぶことができる佛心僧学院(令和2年5月配信予定)、心技体を備えた次世代の経営者を育成する「仏教経営マンダラ研究会」を開催するなど、様々な切り口から仏教を伝えている。今後は、人口減少、少子高齢化によって消滅しつつある地方寺院の復興モデルとして、「テンプルステイ」や「寺町構想」を計画、「人づくリ、生きがいづくり、町づくり」をテーマに、「心も生活も豊かな、小さくとも美しい寺町を作ろう」と提案する「寺町構想」には、国内外の経営者から関心が集まっている。また、過食、拒食、リストカットを繰り返す少女の母親からの相談をきっかけに始めた、動画配信サービスYouTubeでのお悩み相談番組、『大愚和尚の一問一答』は、3年で18万登録を超え、その数は月5000ペースで増え続けている。講演、研修実績として、三菱UFJ銀行、(株)ダイキエンジニアリング、(株)孝建、小牧市立桃陵中学校、北海道富良野市立富良野小学校などがある。

 

引用元:ダイヤモンド・オンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200215-00228176-diamond-soci&p=2

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